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ミクロの百日間戦争

ミクロマンやそれにマッチする小物類のレビューなどをつらつらと…

アカツキの事件簿4

アカツキの事件簿


*前回の話はコチラとなります。

ミクロ居住区シャングリラ・港湾エリア。アジア各地のミクロ居住区と物資の流入が行われるシャングリラの海の玄関口に、白昼堂々アクロイヤーの駆る人型汎用兵器が出現して破壊工作を開始した。それを聞きつけ直ぐさま現場に駆け付けるM.I.C.Rのミクロマン達。

しかしその出動はある一人のミクロマンの命を狙って仕組まれたものであるという事に、まだ誰も気付いていなかった…。

アカツキの事件簿2


ホタルミからやってくる新人達を迎えに行く直前に起きた緊急出動の報。俺とアレンさんはすぐさま現場である湾岸エリアへと向かったが、そこで目にしたのは打ち倒された幾人もの仲間の姿だった。その凄惨な有様に驚き目を瞠りながら、俺達は傍へと駆け寄っていった。

「…酷ぇ…なんて有様だ…」

「………。まだ息がある者もいる。急ぎ救護班に連絡をして回収させよう。外傷から判断するに恐らくは爆風や衝撃による被害…ロケット弾のようなものを使用しているのだろう」

辺りに目を向け憤りに立ち尽くす俺の傍らで、アレンさんが冷静に判断を下しながら通信機に連絡を入れる。その様子を見て俺は頭を冷やすと、改めて辺りの様子を確認する。

「相手は人型の汎用兵器って報告でしたよね? 目的は判らないですけど市街地に出られたらコトですね…その前に止めないと」

「ああ…。手持ちの武器でどうにかなる相手とも思えんが、時間稼ぎだけでもしない事にはな…」

俺の手にしているのはハンドガンとはいえ、M.I.C.Rで開発された最新型のレイガンであるミクロ・ドラグーン。最大出力で撃てば戦車の装甲ですら貫くという代物だ。
かたやアレンさんが手にしているのはコルトパイソンのミクロモデル…ならば必然的に相手に対するのは俺となる。俺は銃を握り締めると、音を頼りにこの惨事を引き起こした相手を探して走り出した。

アカツキの事件簿3


走り出した先でドデカイ騒音が響く。俺はそこに近づくと壁に背を当ててそっと先を覗き込む。…居た。間違いなくヤツだ。港を闊歩する黒のパワードスーツはM.I.C.Rの装甲車に手を掛けると、力任せにひっくり倒そうとしている。

「アレンさん、いましたっ。ちくしょう、好き放題に暴れてやがる…。飛び出しますんで、援護よろしくっ」

「待て、アカツキ!」

ヤツを見るなり脳裏に先程倒れていた仲間達の姿が過ぎり、瞬間的に頭に血が上るのを感じた。俺はアレンさんの制止の声にも関わらず飛び出してしまうと、ヤツに向けてミクロドラグーンの銃口を向けた。

アカツキの事件簿4


ミクロドラグーンの銃口に光が集中する。派手な音を立てて装甲車をひっくり返したパワードスーツに向けて最大限に出力をアップした光線をお見舞いしようと、俺は装甲が薄い部分に狙いをつけた。

丁度こちらに振り返ったパワードスーツに対して俺は引き金を引こうとするが、次にヤツが取ろうとした行動に気付くとギョッとして目を見開いてしまう。

アカツキの事件簿5


パワードスーツの頭上にある三門のロケット弾の内の一発が発火する。そして轟音と共に俺目掛けて撃ち出されたのである。

「やべぇっ!」

俺は咄嗟に身を翻して倒れた装甲車の影に飛び込もうとする。その背後に獰猛な火を吐く矢が急速に接近してくる。

アカツキの事件簿6


ズゴォーーンッ!!

俺が今まで立っていた場所に撃ち込まれたロケット弾は地面を爆光を放ちながら地面を抉り、爆音を立てた。飛び散る破片で体を打ちながら、俺は何とか五体満足で体を起こす。

「大丈夫か、アカツキっ!」

パワードスーツを挟んだ向こう側からアレンさんの声が届いてくる。俺は無事を告げるように頷くが、正直内心では冷や汗だらけで生きた心地がしなかった。

(…仲間達もあのロケット弾の一発で吹き飛ばされたってワケか。アイツ相手に距離を取っての戦いは拙い…。距離を詰めて戦うしかねぇ!)

アカツキの事件簿8


俺が無謀にも飛び出しちまったせいで既に相手には捕捉されている。しかし一端体勢を整える為に距離を取ろうにも、コイツを放っておけば何れ市街地の方へ行っちまうだろう。そうすれば被害はより甚大になる。何としても今ここでコイツを足止めしなくちゃならない。

俺は覚悟を決めると装甲車の陰から飛び出し、パワードスーツに向かって距離を詰めていく。当然待ち構えていたヤツも地響きを立てて俺に肉薄すると、腕に光る凶悪なクローを閃かせてきた。

「ちぃっ!」

寸でのところで体を捻り、唸りをあげる爪を何とか交わす。少しでも喰らえば俺の事など軽く貫いちまいそうな一撃だ。俺の突貫をフォローするべくアレンさんも銃撃を放つが、装甲の堅いパワードスーツ相手ではダメージを与えられる場所など早々無い。唯一の弱点は操縦桿を握る手の部分が露出している事なのだが、動き回る相手の末端を狙うというのは至難の業だ。

以前状況は最悪のまま…歯噛みしながらも何とかヤツの隙を見つけて攻撃を放とうとした、丁度その時である。この緊迫した状況にはそぐわぬ、少し間延びした女の声がその場に響いたのだ。

アカツキの事件簿9


「お待ちなさいですぅ!」

僅かな隙が命取りになる状況だが、俺は意識の何分の一かだけを声が聞こえた方に向けてみる。そこに見えたのは、わざわざコンテナの上に立って見栄を切るようなポーズを取る少女型のロボットと、その隣に立つお付きのサポートロボットの姿だった。

「悪の限りを尽くすアクロイヤーっ。シャングリラの平和を乱す事は許しませんですぅ」

「この期待の新星・ディートンとミサリーが、天に代わって悪を討つトンッ!」

「さぁ、大人しく観念するですぅ(トンッ)!」

代わる代わる見栄を切って高らかに声をあげるロボットたち。最後は見事に二人声を合わせて唱和をする姿を見て、思わず目が点になってしまう。幸いパワードスーツに乗るアクロイヤーもその声には気付いたようで、俺から僅かに距離を離すと訝しげにそちらの様子を伺っていた。

「……き、きまったトンっ! 僕たちに生まれて初めてカッコいいシーンが回ってきたトンッ!」

「やっぱりシャングリラが運命の場所だったんですぅ。占いにもそう書いてあったもんっ」

手を取り合って喜びにはしゃぐロボット達。状況が状況なら微笑ましい光景なのだろうが、現実はそう甘くない。様子を見ていたパワードスーツがロボット達に狙いをつけると再び頭部のロケット弾に火が点った。

「馬鹿やろーっ! さっさと逃げろーっ!」

俺の飛ばす怒声にハッとなってこちらを向く二人。そこに向かって猛然とロケット弾が飛来してゆく。直後二体のロボットは物の見事に宙を舞った…。

アカツキの事件簿10


「いたいですぅ~」

「きゅう~っ」

「アイタタ…」

ガラクタの山で折り重なって倒れる俺とロボット達が口々に声をあげる。ロケット弾の爆風に吹き飛ばされた二体が宙を舞うのを見て、俺は咄嗟に少女ロボット・ミサリーを受け止めようと走ると、そのままの勢いで二人と一緒に突っ込んでしまったのだ。

「きゃっ! アナタ、誰ですかぁ?」

俺の上に折り重なったミサリーが漸く現状に気がつくと驚きの声をあげた。そして直ぐに自分が助けられた事に気付くと、恐る恐るといった調子で声を掛けてくる。

「あの…もしかして、助けてくれたのですか?」

「…ま、一緒になってガラクタに突っ込んだのが助けたって言うのならな。それより動けるか? 動けるのなら退いてくれると助かる」

「は、はいですぅ」

俺の言葉に慌ててぴょんと立ち上がるミサリー。その向こうではアクロイヤーが駆るパワードスーツがこちらに向けて突撃を仕掛けようとしていたが、突如別方向から光線が飛来してヤツの動きを牽制してくれた。その隙をついて体勢を立て直した俺たちにアレンさんの指示が飛ぶ。

「走れ、アカツキ。仕切り直しだ!」

「了解っ! ほら行くぞ、オマエ達っ」

アレンさんの指示に従い俺はミサリーを連れて動き出すと、今だ上半身と下半身がバラバラのまま転がっているディートンを引っ掴んで走り出した。

「くぅ~、屈辱だトーンっ」

アカツキの事件簿11


「…アイリーンさんだったんですか、さっきの光線は。助かりました」

一端体勢を整えるべく、暴れ回るパワードスーツから離れた俺達は大きく迂回をしながら先程牽制射撃を行ってくれた相手と合流する。そこに在ったのは驚いた事に、基地司令付きの秘書官であるアイリーンさんの姿だった。

「いえ、このお二人をここにお連れしたのは私ですしフォローぐらいは…。ですがお二人が突然飛び出していってしまった時はビックリしてしまいましたけど」

小型のレイガンを手にしたアイリーンさんが肩を竦めつつ笑みを浮かべる。その言葉を聞いて二人に顔を向けると、漸く俺は状況を理解した。

「そうか、コイツらがホタルミから来た新人か…。全く無謀な真似してくれやがって。お陰で肝を冷やしたぜ」

俺の言葉に肩を落として縮こまるミサリーとディートン(ディートンは落とす肩があるのかどうか判らないが)。そんな俺達の様子を見てアレンさんが苦笑いを零しながら口を開く。

「ほう…先程俺の制止の言葉も聞かずに飛び出していったアカツキの言葉とは思えんな」

「あ、あん時はちょっと…。と、兎に角今はアイツを何とかしないと!」

慌てて誤魔化すように言いながら、俺は徘徊をするパワードスーツを指差す。その言葉を聞いてアレンさんが重々しく頷いた。

「増援がこちらに向かっているだろうが、今はここに居る者達だけでどうにかするしかあるまい。丁度チームを組めるだけの人数も揃った事だしな…是が非でもここでヤツを喰い止めるぞ」

アカツキの事件簿


その頃、港湾エリアから1km程離れた場所にある廃ビルに一人のアクロイヤーが現れる。『神眼』の異名を持つ彼女が狙う標的の名はミクロマン・アカツキ。アカツキの身に目に見えぬ魔弾の脅威が迫りつつあった……。


前回から二月程経ってしまいましたが『アカツキの事件簿4』です。5と6は撮影自体は終わっていますので、そう間が開かないうちに公開出来る…といいなぁと思ってます(汗

現場に到着したミサリー・ディートンとアイリーン。次回は彼等の活躍でパワードスーツと対決です。そして密かにアカツキの命を狙うシルビア…果たしてアカツキはどうなってしまうのでしょーか(笑
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この記事のコメント

待ってましたよ~アカツキの事件簿!!
ビンテージさん、執筆お疲れ様です(^^)
豊富なプレイセットと画像加工を使った写真、練りこまれたストーリーが素晴らしいですね。いつも感心しております!
ミサリーとディートン、大見栄切って出てきたのにアッサリやられちゃうなんて・・・(^^;
次回は活躍できるのかな?アカツキとの(ミサリーの一方的な)恋の予感も・・・!?(笑)
次回も楽しみに待ってます(^^)/!
2008-08-21 Thu 11:19 | URL | 龍牙 #-[ 編集]
話がとてもおもしろいです。

次回がきになります!!
僕もストーリーつくって遊びたいんですがキャラの設定がきまんなくて........。
2008-08-21 Thu 11:50 | URL | カメレオン #-[ 編集]
やっぱりこうなりますよね(笑)。ヒーローへの道は険しそうです。ミサリーの勘違い?もありそうでますます面白くなりそう!これからも遠慮なく二人をがんがん吹っ飛ばしてやってください(笑)。ぽち!
そうそう、こちらからも「とーさん」に出演依頼あるのですが・・・・。相手は意表をついてゼロス君です(笑)。
是非お願いします!
2008-08-21 Thu 14:14 | URL | misodrill #-[ 編集]
いやぁ~相変わらずがっちりセット組んであって
うらやましいかぎりですね~。

ストーリーのほうもいよいよ盛り上がって
目が離せませんね。

はたしてアカツキ君はこの巧妙な罠をいかにして
潜り抜けるのかとても楽しみです。
2008-08-21 Thu 20:56 | URL | いいんちょ@ #SHLDkvn6[ 編集]
>龍牙さん

中々遅筆で申し訳ないですが、第四話が漸く上がりました。次は一月以内に何とかアップ出来たらと思ってます。

画像加工についてはまだまだ勉強中で、漸くそれっぽい効果が出せるようになったかなぁと。misodrillさんに良い加工ソフトを教えて戴いたお陰です♪

ミサリーとディートン、勿論このままでは終わりませんよー。そしてミサリーの恋する乙女心はこの先…という事で次回もお楽しみ戴けたらと思いますー。
2008-08-21 Thu 22:19 | URL | ビンテージ #3fSe.YNE[ 編集]
>カメレオンさん

本当はこちらはサブで進める筈だったのが、すっかり当ブログのメインストーリーとなってしまいました(笑

キャラの設定は…オリミクを作って弄り回す内になんとなーく出来てくるような感じでしょうか。カメレオンさんのストーリーも楽しみにしてます。
2008-08-21 Thu 22:20 | URL | ビンテージ #3fSe.YNE[ 編集]
>misodrillさん

拍手、有難う御座いますー。

ミサリーとディートン、出だしはこんな感じですが次回は大活躍の予定ですよー。ミサリーちゃんにはここでしっかり勘違いをして貰おうかとイベントを組んでみましたw

と、とーさんにゼロスですかっ? 勿論OKですけどどんな展開になるのか想像もつかないっ(笑) ご連絡お待ちしてますねー。
2008-08-21 Thu 22:22 | URL | ビンテージ #3fSe.YNE[ 編集]
>いいんちょ@さん

もうプレイセットだけは山のように買ってしまいましたから色々と使い回すようにしております(笑

今回のエピソードは4~6で1セットといった具合ですので、テンポ良く間を開けないように書いていきたいと思いますー。

アカツキにとって脅威のシルビアさんの狙撃。果たして無事に乗り越えられるのか……無理そうだなぁ(笑
2008-08-21 Thu 22:24 | URL | ビンテージ #3fSe.YNE[ 編集]
いや~、手に汗握る展開ですねぇ。
まさかのミサリー&ディートンも(笑)
シルビアさんも動き出し、今後も目を離せませんね!
続きも楽しみにしております。
2008-08-21 Thu 22:35 | URL | 赤帽子 #hxjklqKc[ 編集]
>赤帽子さん

基本、まったりとストーリーが進んでいく事が多いウチの写真ネタですので漸くアクションシーンが撮れた気がします(笑

シルビアさんはアカツキが遭遇する最初の強敵ですね。頑張って続きを書いていきたいと思いますー。
2008-08-21 Thu 22:41 | URL | ビンテージ #3fSe.YNE[ 編集]

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