ミクロの百日間戦争

ミクロマンやそれにマッチする小物類のレビューなどをつらつらと…

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アカツキの事件簿・5

アカツキの事件簿13


*前回の話はコチラとなります。

白昼の港湾エリアで暴れるパワードスーツの猛威にてこずるアカツキとアレンだが、そこに援軍に駆けつけたミサリー・ディートン・アイリーン達の協力を得て反撃を試みようとしていた。しかしアカツキの身に迫る真の脅威は、そこから離れた場所で淡々と準備されていた…。

アカツキの事件簿12


「さて…これからアイツに反撃に出るとしてだ。その為には互いの能力の把握と、相手の戦力の分析が必要となってくるな。確かミサリーが戦闘支援型サーボットで、ディートンが汎用サーボロイドだったな?」

「は、はいですぅ」

アレンさんの質問に首を縦に振るミサリーとディートン。その返事を聞いてアレンさんは何かを思案するような表情を見せながら頷くと、今度はアイリーンさんに顔を向けた。

「あの機体の能力を至急基地に照会、確認して貰いたい」

「それならば済ませてあります。あれはSQUAD社のCOMMAND E-FLAMEというパワードスーツだそうです。双腕部に格闘用のクローを装備、右腕部と頭部に計四発のロケット弾を装填可能。それと、あの機体には背中側の腰部近くに外部から強制的にキャノピーを開けるスイッチが付いているそうです」

「ロケット弾四発…最初に現場に来た仲間達に撃ち込んだのが一発に、俺に一発、ミサリー達に一発で三発…残りは一発か。他に機銃とかの類は着いてないんすね?」

「はい。あれが改造などをされた物では無く純正の仕様である限りにはその他の武装はありません」

仕事の早いアイリーンさんの返事に俺は目を丸くさせながら確認すると、立て板に水の如くアイリーンさんの返事がスラスラと返ってくる。その横ではアレンさんがミサリー達の能力を更に詳しく確認する為に話を聞いていた。

アカツキの事件簿13


「…ミサリーの主な武装はその髪先に付く二つのドリル『フレキシブル・パニッシャー』、ディートンは腹部のマグネコネクタに様々な兵装を接続可能という訳だな」

「はい……あ、でも…」

「どうした?」

アレンさんの言葉に頷き掛けたミサリーだが、彼女はそこで言葉を濁してしまう。そしてディートンと顔を見合わせるとおずおずと言葉を続けた。

「今日私達がシャングリラに来る際、ディートンの兵装は多かったので別便で送って貰う事にしたのですぅ。ですから、今ここにあるのはコレだけで…」

そう言って彼女は鞄を開けて中を見せた。そこに入っていたものを俺も覗き込むが、それは兵装というには聊か心許無い代物だった。

「コイツだけか…うーん…」

「ディートンカーは入らなかったし…せめてディートンガンを入れてくれば良かったトン…」

折角の活躍の場と意気込んでいたのだろう、ディートンがガックリと肩を落とす。だがそれをじっと見詰めていたアレンさんは考えを纏めた様子で全員の顔をぐるりと見回した。

「…よし、これを使ってどうにかするとしよう。手順を説明する。聞いてくれ…」

アカツキの事件簿14


アレンさんの説明を全員が固唾を飲んで聞き入る。そしてその説明が終わると真剣な眼差しで今の説明を頭の中で復唱した。

その作戦はタイミングが命だし、それぞれに役割が任せられている。きちんとチームとして機能してこそ初めて成功する作戦だ。初めて顔を合わせるこの二人と上手くタイミングが合わせられるか…俺は一瞬その事に頭がいったが、すぐに弱気な考えは捨てて不敵な笑みを浮かべた。

「いいっすね、それ。いっちょやってみましょう」

「で、でもぉ…アカツキさんが一番危険なポジションですよ? もしタイミングが遅れたら…」

傍らでこの作戦中一番重要なポジションを任せられているミサリーが不安な声をあげる。失敗した時の事を想像してしまっているのだろう。俺はそんな彼女の緊張を解すように軽い口調で言葉を返した。

「な~に。失敗しなきゃいいだけの話だ。仮に失敗したとしてもその時はその時…どうにかするさ。それに、この仕事ってのは危険は避けて通れるもんじゃねぇんだ。ならここは覚悟を決めて、一発でキメようぜ。俺はお前達を信用するからさ…お前達も俺を信用してくれ」

「………」

俺の言葉に何やらぽうっとした様子でただ黙ったまま俺の顔を見詰めるミサリー。やはりこの程度の言葉じゃ不安は解消出来ないって事だろうか? その心配は様子を見ていたアレンさんも同じなのだろう。アレンさんがミサリーの顔を覗き込んで彼女に声を掛ける。

「…厳しそうか? どうしても難しいと言うのならば根本から作戦を立て直す必要があるが…」

「…はっ。い、いえいえいえっ。出来ますっ! やりますですぅっ!」

突如スイッチが入ったかのようにビクッと肩を弾ませた彼女が勢いよく首を縦に振る。その様子に俺は首を傾げながらも、兎に角彼女の覚悟が決まった事に安堵してニヤリと口の端をあげた。

「ま、覚悟が決まったなら良かった。頼んだぜ、ミサリー」

「ハイですぅ!」

アカツキの事件簿2


ズシーンッ! ズシーンッ! ズシーンッ!

足元を通じて伝わる地響きと共に威圧的なフォルムを晒す黒のパワードスーツが姿を現す。作戦が決まってから数分後、俺は先程ヤツが暴れていた場所…M.I.C.Rの装甲車が無残に転がされて袋小路となったその場所でヤツを待ち構えていた。

こちらの姿を見てヤツが動きを止める。恐らく俺一人がそこで待ち構えている事に警戒をしているのだろう。俺はミクロドラグーンを構えたまま何の言葉を発さず、まるで挑発をするかのように不敵な笑みを浮かべながらヤツを見据えてやる。

だが心中ではそれ程落ち着きを払っている訳でもない。ヤツの動き次第でこちらの対応も変わる…それ次第では俺がお陀仏になっちまうかもしれねぇ…。そう思いながら、俺はヤツの一挙手一投足からは片時も目を離さずに動きを見定めていた。

アカツキの事件簿3


ガンッ! ガンッ! ガンッ! ガンッ!

重い地響きを立てていた足が、けたたましい音を立てコンクリの大地を蹴り、こちらに一気に肉薄してくる。いぶかしむような動きを見せていたヤツだったが、どうやら業を煮やしたようだ。

こちらが俺一人であるからだろう…避けられればオシマイである最後のミサイルは撃ち込んでこない。こちらの逃げ場を塞ぐようにしながら突進してくると、その鋭利な爪を閃かせようとしている。

「ミサリー、今だぁっ!」

ここまではアレンさんの読み通り。俺は己を押し潰そうと迫り来る黒い鉄の塊を前に、合図を待っている彼女に向かって声をあげた。

アカツキの事件簿4


「はぁーっ!」

直後、迫り来るパワードスーツに向かって、倒れた装甲車の上から颯爽と一つの影が踊り出る。その髪の先には唸りをあげて回転するドリル。俺の合図で飛び出したミサリーはパワードスーツ目掛けて制裁のドリルを突き出した。

「フレキシブル・パニッシャー!」

アカツキの事件簿5


ギィィーーンッッ!!

咄嗟に振り上げたヤツの左爪と耳障りな音を立てて激突するミサリーのドりル。一瞬その力は拮抗したかに見えたが、勢いつけて突進していたところで腕を上げてしまったパワードスーツはバランスを崩してしまい、その腕をそのままドリルで弾かれてしまって体を大きく振らされてしまう。

アカツキの事件簿6


ズガァァーーンッッ!!

バランスを崩してもんどり打つように転倒してきたパワードスーツを、俺は慌てず右にサイドステップして衝突を避ける。着地したミサリーは自らの攻撃の結果を見ると驚きと喜びの声をあげる。

「や、やったですぅ」

彼女の言葉にニヤリと笑み浮かべて頷く俺。しかし警戒は緩められない。ヤツはこれで倒された訳では無い…その証拠にキャノピー越しに二、三、頭を振るのが見えると直ぐに体を立て直そうとしていた。

アカツキの事件簿7


「くそっ、こうなれば構うものか…くらえっ!」

横転した体を立て直しながら、頭頂部のロケット弾を俺たちに向けるパワードスーツ。それを見て俺達の間に緊張が走るが、そのロケット弾は発射される事は無かった。何故ならば…

アカツキの事件簿8


「そこまでだトンッ」

「なにぃっ?!」

パワードスーツの背後から伸びる一つのアーム。それは発射されようとしていたロケット弾をガッチリと抑えこんでしまう。これがディートンがこの現場に唯一持ち込んでいたアタッチメントだ。その横ではひらりと柵を乗り越えたアイリーンさんがパワードスーツの腰の辺りを操作してキャノピーを開けさせる。

俺とミサリーが敵の注意を引き付けている間に背後に回ったディートン達がパワードスーツを無力化させるというアレンさんの作戦は見事に効を為して、キャノピーの下から姿を現したアクロイヤーは俺達に対して無防備な姿を晒してしまう。そのアクイロヤーに対して俺はミクロドラグーンを突きつけた。

アカツキの事件簿9


「よーし、妙な素振りは見せるんじゃねぇぜ。ゆっくりと両手を上げて降りてくるんだ」

「そうだトーン。観念するトーンッ」

突きつけられた俺の銃と言葉に観念したように頭を項垂れさせるアクロイヤー。その後ろではロケット弾を取り上げたディートンが小躍りしそうな程に嬉しそうに声を弾ませていて、その様子に俺は小さく肩を竦めながら薄く笑みを浮かべた。

(やれやれ…どうにかこれ以上被害増やさずに済んだか。なんだかんだでコイツラのお陰だな…。ま、あぶなっかしいところはあるが期待出来る新人って事にしておくか)

ミサリー、ディートン、アイリーンさん達の協力のお陰でどうにかパワードスーツを抑えられた事にほっと安堵の息を吐く俺。だがこの犯人逮捕の瞬間こそが俺の命を狙う巧妙な罠である事を、俺はまだ気付いていなかった…。


前回から約一月ぶりとなりますが、アカツキの事件簿5です。ミサリー達の活躍で何とかパワードスーツを抑えたアカツキ達。しかしピンチはまだ続きます。次回は遂にシルビアさんのライフルが火を吹きます。果たしてアカツキの命運は…という事で、次回は半月以内には書きあげる予定です。引き続きお楽しみ戴けたらと思いますー。
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この記事のコメント

おおっ、いいところで引きに・・・・次回が気になります!ディートンとミサリーも頑張ってるようで生みの親としては嬉しいです(笑)。上司に恵まれてるようでヨカッタ(笑)。
ポチ!
2008-09-16 Tue 00:32 | URL | misodrill #-[ 編集]
えぇ~!ここで終っちゃうんですか!?
毎度の事ながら、実に引き込まれるストーリーです(^^)
そしてミサリー・・・絶対アカツキに惚れちゃってますね(笑)
アカツキの今後があらゆる意味で気になります♪
次回も楽しみにお待ちしております☆
ポチッ!
2008-09-16 Tue 20:48 | URL | 龍牙 #-[ 編集]
>misodrillさん

拍手、有難う御座いますー。

ミサリーやディートンのお陰で何とかパワードスーツは倒せましたw 二人ともキャラがきっちりと立っているので本当助かります。アカツキも逆に後輩が出来てもうちょいしっかりしてきそうな雰囲気ですw
2008-09-17 Wed 14:15 | URL | ビンテージ #3fSe.YNE[ 編集]
>龍牙さん

拍手、有難う御座いますー。

今回は切るところを色々考えた結果、ここで「続く」となりましたw 拙いながら何とかストーリーを進めてますが、漸くこの港の攻防も次で一区切りとなりそうです。
ミサリー、アカツキにお熱方向に確実に動いてますねw 次回は然程間を開けずに公開する予定ですのでお楽しみ戴ければ嬉しいですー。
2008-09-17 Wed 14:18 | URL | ビンテージ #3fSe.YNE[ 編集]
misodrillさんの所のディートンとミサリー、ウチの
アイリーンとシルビア、そしてアカツキとアレンと、
まるでアメコミのクロスオーバーみたいで楽しいですね。

さて、アカツキ君がシルビアの狙撃からいかに逃れて
反撃に転じるのか、とても楽しみです。
2008-09-17 Wed 23:01 | URL | いいんちょ@ #SHLDkvn6[ 編集]
>いいんちょ@さん

こういうオリミクの競演などはミクロならではの楽しさって感じですよね。アイリーンとシルビアというミクロ・アクロ両ポジションのキャラを送ってくださったお陰で話に広がりが出来て本当に感謝しておりますっ。

次回はシルビアさんの狙撃シーンに力入れて撮影してみましたw お楽しみ戴けたら嬉しいです~。
2008-09-18 Thu 19:13 | URL | ビンテージ #3fSe.YNE[ 編集]

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